2011年11月16日

「波動」が完成しました。

こんにちは。渡辺菊眞です。

本格的に秋になり、晴天の日はとても気持ちのいい日が続いています。南国、高知といえども朝夕はぐっと冷え込むので、風邪などひかないように注意したいと思います。

さて、前回の記事でもお伝えしていましたが、高知県安芸市の大山岬に建設していた、お遍路さんの休憩所:「波動」がとうとう完成しました。

RIMG0433.jpg

この休憩所のイメージを小学生が絵に描いたのが3年前、高校生が建築提案化したのが2年前。この規模の建築でいうと、とても長い期間をかけて完成したわけです。その時間の長さの分だけ、さまざまな人の思いも込められているのだと思います。

小生は、高校生案をもとに、これを具現化するために改案+実施設計化するという、大学生が担うパートの監修を行いました。ある時点までは、高校生の原案からいかに飛躍が可能かということも検討していましたが、やはり、この原案に込められた力強さ、「波動」と名付けた、太平洋に寄せる思いの強さが、時とともに胸に迫ってきました。

結果、原案の柱割りや断面構成を可能かぎり踏襲して、原案のままだと集成材を使わざるをえない曲線アーチを、容易に入手できる線材でいかに再構成するかに力を注ぎました。

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お遍路さんの休憩所であり、かつここを「くぐり抜けて」、遍路を続けるという、トンネル的な空間であることも、原案の大きな特徴でした。「太平洋を存分に見れないのではないか」という原案に対する批判もあったようですが、「波動」という波の胎内から海を見るという原案のコンセプトはユニークかつ、とても魅力的だと思っています。

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↑トンネルを構成する、波の造形。

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↑波の隙間から、海が覗きます。ゆったりとした波間に船が一艘。

夢をそのまま描いた絵画が、具体的な建築になるという、とても魅力あるプロセスを見ることができ、うれしく思っています。
今後、この休憩所がお遍路さん、そして地域の人々に永く愛されていくことを願っています。

最後に、完成から逆に時間をさかのぼっていきたいと思います。

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高校生による建築施工。

model-hado.jpg

小生が監修した、高知工科大学チームによる実施案化。線材による木造アーチ造形の再構成。

highschool.jpg

高校生の原案。力強い建築コンセプトと、造形原理がここにはこめられていました。

ele-school1.jpg
ele-school2.jpg

夢を描いた小学生の絵。多くの建築インスピレーションを与えてくれました。

以上、夢のリレーの遡行です。
このプロジェクトのプロセスは、今後、ある種の雛形になるのではないか?そんな予感がしています。

このような方法含め、ワクワクできるようなプロセスを持つプロジェクトを今後は創り上げていかねばと考えています。









posted by 渡辺菊眞 at 08:15| Comment(0) | TrackBack(0) | Diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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