2012年03月05日

プロジェクト多方面で進行中。Dの3月。

こんにちは。渡辺菊眞です。
ずいぶんご無沙汰になってしまいました(近日中はfacebookで近況報告しているので、それが原因でもあります)。高知はずいぶんあたたかくなり、しとしと雨の降る日が多いです。この時期を過ぎると一気に春めくのではと思います。

前回、年始の挨拶をしたかと思えば、もう3月。ということで3月の近況報告をいたします。

まずはタイの孤児院建設プロジェクト(「虹の学校」建設プロジェクト)。この案件の具体化に向けて先日、研究員の江崎貴洋氏と現地視察にいってまいりました。敷地はタイと西北部のミャンマーとの国境近くのまち、サンクラブリー。木造による最長の橋、モン・ブリッジで有名な場所です。

mon-bridge.jpg

ここに、タイの少数民族:モン族と、ミャンマーからの移民であるカレン族の孤児たちのための孤児院があり、今度新たにこの施設を「虹の学校」として整備するとのこと。そこでその校舎の一部を土嚢建築で作って欲しいとの依頼を高知市在住の玉城秀大さんから受けたことが、D研究所が、このプロジェクトに関わることになった発端です。今回の視察では現地の風景や既存の工法を知ることで、どんなカタチで校舎を設計すべきか(土嚢建築をいかに採用するか)のヒントを得ることが目的です。

futagohouse.jpg

知ってはいましたが、タイは高温多湿の国。それゆれ住居は高床式家屋となります。床下の風通しをよくし、湿気が居室にこもるのを防ぐわけです。この工法は、大地から直接立ち上がる土嚢建築とは対極の位置にあります。なので、いつものように土嚢ドーム数基を配置して魅力ある空間へと統合していくだけでは、ここに適した空間を作る事はできません。

 土嚢建築は言ってみれば第二の大地を築く工法。その原点に帰るなら、土嚢建築で大地を魅惑的に整形して、その地形にフィットするような準高床型の住居を架け渡すなどの方法を考える必要がでてきそうです。洞窟としての土嚢建築とその上部の宙に浮かぶ床。これがこの地に適した空間構成方法となりそうです(洞窟といえば、タイ西北部には洞窟が多く、そこが寺院となっているようです)。いまから早速この在り方を提示していくための作業に入ろうと思います。

thai-earthbag.jpg

 何よりも子供たちがワクワクして出たり入ったり眠ったりする空間ができたらと思ってます。子供たちに「発見されて」、遊ばれる空間を目指したいです。

 次に「太陽の家No.00-宙地の間」。こちらは敷地候補地が決まり、基本構想も出来ています。

site2312.jpg

 敷地は奈良県の西部にある高台の一角。周辺はびっしり住宅が立ち並んでいますが、ここだけ山地として残されたとても不思議な敷地です。斜面地にある住宅のお約束として、ほぼ全ての住宅が清水寺よろしく懸造(舞台造)のように張り出すか、ウソ!ってくらいに巨大な擁壁で平地を強引につくりあげてその上に家をポンと置くかのどちらか。しかし、この敷地だけはなぜか窪地で平地が土地全体のヘソのように残っています。

 この奇跡の平地に根をおろし、そこから真っすぐ天へと通じるような「天を吸い込む孔」のある家を構想してます。それが「宙地の間」です。宇宙(そら)と地の間に人が住まうという、コンセプトです。内部には天体の運行がわかる機構が仕込まれてます。

projects.jpg

 最後に新潟の「水と土の芸術祭」。年末の現地視察で電撃が走った敷地があり、それを所望。ややこしい敷地なので、まだ確定してないのですが、おそらく所望の場所で建設できそうな気配です(この場所に決めるためにチームのみなさんには大変なご尽力をいただいてます)。

 新潟はもともと一面の湿地帯。人々の気の遠くなるような水と土との格闘の果てに現在の繁栄があるのです。そしてその繁栄が「フツー」になってしまったためにその格闘の記憶が希薄になってしまっています。少なくとも視察時に見た風景にそんなことを感じました。

niigata.jpg

 なので、今回、当方の狙いとしては、その水と土が混ざった「どろどろ」「ぐちゃぐちゃ」な原初の空間を、繁栄という名のもとに希薄化した都市空間の隙間にぶちこむことです。日々歩いて生きてるその足下が不意に「どろどろ」になり、溶け出していく、その刹那、根が切れたところで漂白する現在が浮かび上がって来る、、そんな空間をまさにいま構想中です(どれだけ「どろどろ」かが勝負!)。

 その他にも高知山中の謎に満ちた「ロンシャン」プロジェクトなど、今年から動きだしていくプロジェクト満載です。
また、それらも含めて進捗にあわせて報告いたします。

それではまた。


posted by 渡辺菊眞 at 17:48| Comment(0) | TrackBack(0) | Diary | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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