2012年05月09日

産泥神社建立日誌02-土嚢積みはじめ(4/28+4/29)。

こんにちは。渡辺菊眞です。

今回の日誌からはいよいよ土嚢積みに入ります。まずはその最初のご報告です。

1、4月28日 積み始め。

maze428.jpg

土嚢建築の作業は大きく二つに別れます。ひとつは土と若干のセメントをしっかり混ぜて土嚢に入れる作業(これを「混ぜ」と呼びます)。もうひとつは土嚢を整形しながら積上げていく作業です(これを「積み」と呼びます)。

「混ぜ」は簡単そうに見えますが、とても大変です。だまになった泥をくずしつつセメントと均等に混ぜなければいけません。この作業がいい加減だとどんなに「積み」の腕がよくてもしっかりとした土嚢ブロックにはならないのです。

dontsuki428.jpg

一段積上げるごとに、「胴突き」で叩いて水平をとります。この日は多くの市民ボランティアのみなさんとともに2段積上げました。

428-end.jpg

2、4月29日 

maze429.jpg

この日から渡辺研究室の4年生が3名合流。市のスタッフとボランティアのみなさんとともに土嚢建築を継続します。

4dan029.jpg

この写真ではわからないですが、土嚢は一段積上げる(土嚢リングを作り上げる)ごとに有刺鉄線を二周回します。これにより地震などの横揺れに抗する耐震性が生まれます。

roll429.jpg

この日から土嚢積みと並行して、土嚢壁面に仕上げとして打ち付けるロールプランター(超薄型軽量緑化ユニット)の製作も行いました。ロールプランターは金沢21世紀美術館展示「Good House」の時と同様、ミツカワ株式会社さんからご提供いただきました。今回は大規模なので400弱のユニットをつくります。

4dan02-429.jpg

日がくれはじめてきました。この日は新たに2段、計170個を積上げました。

end429.jpg

土嚢建築は土嚢ブロックによる組積造。なので、ずっと同じ作業の繰り返しです。線材によって柱、梁と役目を違えて架構する木造建築とは対極にあるものです。日本人にとってはほとんど馴染みのない工法なこともあり、この単調さは過酷でもあります。でも、全てのブロックが等価の力を受け止める構造材となる組積造にはなんともいえない魅力があるのも確かです。

これ以降はどんどん土嚢が積み上がっていくさまを紹介していきます。
今回はこれまで。









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