毎年、この季節(梅雨が終わって本格的な夏に突入時)に体調を崩します。次はそんなことなきよう、その時は誓うのですが、今年もまた、崩してしまいました。よくない循環をたちきるというのもなかなかにたいへんなものです。
さて、前回の記事で、大和の地でプロジェクトが動きつつあることを報告しました。どんな空間を創造するかということでいろいろ想いを廻らせている今日このごろです。そんな時、随分以前の記事で「Dなる風景めざして」と題して、具体的なイメージを郷里の風景に重ねて記していることに改めて気づきました。以下、その引用です。
奈良の山裾。段々畑にみかん。のどかな風景。でも奇妙な起伏。その裏側にまわるとまん丸な丘。丸い丘の片側には墓石が林立し、もう片側には神社が。その不思議な起伏は古代の墳墓。黄泉の国へと通じる漆黒の闇をたたえた石室が地中に。目を転じて山々。その上方、雲間から斜めに光のカーテンが降りそそぐ。すべてが黄金と化しほどなく陽が落ちる。例えばそんな風景。
これは僕の郷里の「山の辺」の風景です。起伏に富んだ地形に、ホントのどかな田園風景。タマネギ畑にほっこりしてたら、実はその起伏、前方後方墳だったりするのです。そうかと思えば、そんな古墳を神様がいる山に見立てて傍らに神社を設けたり、古墳の上にさらに墓地を営んだり。日常と非日常の世界が何とも言えずに混在して、それがとてもとても不思議で魅力ある風景となっているのです。
D研究所は、こんな風景をどうしたら創出可能か、真摯に考え、その方法を開発していきたいと思ってます。
今回のプロジェクトに限ることでなく、身近な日常(すぐここ)と非日常(はるかかなた)がつながる風景を創出するのがD研究所の目標です。研究所設立当初の具体性あるイメージを再度、確認し、そのイキイキとしたイメージを源泉にして、あらためてのぞもうと思います。
以上、備忘録として、でした。