2009年01月24日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録09 着工

予定通り、1/15より着工しました。


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ヨルダンもやっぱり手掘りなんですね。
ひとの力って、やっぱりすごいなぁと、
いつも現地で思うわけです。


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今回の職人さんたちです。
これから、このおっちゃんたちといっしょに建設を進めてゆきます。
今後、地域住民も建設に参加してゆきます。


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羊さんたちが、まいにちとおる現場です。
現場は、とってものんびりしています。


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基礎配筋検査もぶじ終えて、


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コンクリートも流し終えました。


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現在、土台工事のまっただ中です。


今後、2/5にアンマン市内のホテルで記者会見を行い、
2/8に着工セレモニーを開催します。
在ヨルダン日本大使にも出席いただけることになりました。
お忙しいなか感謝しております。

現地の江崎貴洋より報告でした。
(読者のみなさま、繁忙期につき、簡略なブログになってしまってすみません。。)

posted by 江崎貴洋 at 07:17| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月22日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録08 D-booklet完成

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 こんにちは。渡辺菊眞です。

 先日、模型完成の報告をいたしましたが、それに次いで、今度はD研究所のbookletが完成いたしました。

 当方の二回目のヨルダン渡航は1月末、あとわずかです。今回の渡航では、施設着工を祝して記者会見と、建設地にて着工式を行います。そのために日本側は模型とこのパンフをヨルダンに持参します。

 ヨルダン側では、施設概要のパンフ印刷と、会の段取りをすすめてもらってます。
現地に常駐している江崎研究員によると、着工式に先立って進めている(着工式なのに先行工事があるのはややヘンテコですが)基礎工事は順調に進んでいるとのこと、ホッとしています。

 
 さて、パンフですが、A3を二度折り畳んだもので、たたんだ状態だととても横長です。

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一度目を開きます。

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これまでのD研究所のプロジェクトが顔を出します。

再度開きます。

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これでA3サイズとなり、現在D研究所が取り組んでいる主要プロジェクトの概要が現れます。この小さなbookletにはD研究所の思想の根幹が詰まってます。

すぐこことはるかかなたをつなぐ、、

ある一瞬を遠い過去、そしてはるか未来へとつないでいきたい、
この場所を別の広大な世界へと接続していきたい、
そのはてにあるとてもワクワクしながら憩える空間。それをD研究所は目指します。

今回のヨルダンの施設でも当然、このことが目指されます。
隣国イスラエルは昨年末から、ご存知の通り非常に厳しい情勢になっており、ヨルダンでも激しいデモが行われるなど、当方の第一回目渡航時とはかなり様相が異なっています。根の深い難しい問題を孕むだけに、この問題に対して軽率な発言はできませんが、事態がいち早く終息するのを願っています。

 この施設建設がシューナ地区だけでなく、今後のヨルダンや中東地区の明るい未来に少しでも貢献できたらと願ってます。当地の人々がワクワクしながら癒されるような空間をつくっていきたいと思ってます。

 渡航まで、あと少し。残された準備をしっかりこなそうと思います。



posted by 渡辺菊眞 at 11:50| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月07日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録07 契約合意

新年あけましておめでとうございます。
イスラム暦新年は、12月29日だったので、
どこまでが年末で、どこからが新年なのか、よくわからないまま、、、
ヨルダンより江崎貴洋です。

厳しい総工費のなか、(涙がでそうな予算に苦しめられました。。)
熾烈なコスト調整を闘いぬき、
晴れて、契約合意に達しました。

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企業秘密なので、手法はお教えできませんが、
インド、インドネシア、アフリカと途上国での
建設をとおして培った裏技で、見事クリアです。
(裏金とか汚い手は使ってませんので。。関係者の皆様、ご心配なくです。)

さて、今月15日より工事が開始します。

ワークショップもはじまり、忙しい毎日になりますが、
現地より定期的に工事報告してまいりますので、
本年度もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

posted by 江崎貴洋 at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月04日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録06 模型完成

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 あけましておめでとうございます。渡辺菊眞です。本年もなにとぞよろしくお願いいたします。

 さて、12月6日にヨルダンから帰国して以来、ずっと制作を続けていた1/50模型がようやく完成しました。予想以上にてこずってしまい、年末ギリギリまでかかってしまいました。なので研究所はゴミ箱みたいな汚い状態のまま新年を迎えてしまうことになり、ここ最近ではもっとも慌ただしく、あまり年がかわったという実感がありません。

 また、ヨルダン自体が正月に大きなフェスティバルがあるわけでもないので、向こうの日常状態にあわせた活動をしていたことも新年の実感がないことに大きく関係しているのかなと思っています。

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 模型制作と並行して、現地で江崎氏が、厳しい見積もりを彼ならではの辣腕でおさめてくれたおかげで、この模型とおりに建築は実現することができそうです。相当にシビアな価格調整の戦いを向こうで戦いぬいてくれたわけです。このおかげで、太陽光の受け入れ/排除によって夏涼しく冬暖かい、太陽光活用建築(パッシブソーラー建築)の性能をぐっと高めた状態で建設を進めることができ、本当にうれしく思ってます。

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 また、「大地に還る家」と銘打って、ずっと研究と建設を続けてきた土嚢建築も導入します。今回は、土嚢を積んで建築化した結果「盛り上がる大地」と、それと対になる(土を掘ったあとの)「窪んだ大地」の二つが対照して魅力的な風景をつくりあげるよう留意しています。

 いずれにしても建設はこれからです。今月20日くらいにはまたヨルダンへ入国します。当然、今回作った特大模型も搬入します。さっそく大きな山場を迎えます。そんなD研究所の2009年の年明けです。
posted by 渡辺菊眞 at 14:05| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月21日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録05 模型制作in研究所

 こんにちは。渡辺菊眞です。

 ヨルダンから一時日本に帰国いたしました。現地では見積もりがあがってきており、予算とにらみ合わせて、「最終やりとり」がスタートしつつあります。黒い研究員:江崎氏はヨルダンに一人残って最後の調整に奮闘しております。

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 さて、そんな中、小生を含む日本班はというと、再入国時に向けて1/50の特大模型の制作にはげんでいます。着工時には記者会見を含むセレモニーがあるのですが、その時点で施設イメージがわかるマテリアルが絶対必要となるわけで、そのために模型制作をしているのです。また、模型があると石工さんや、現地エンジニアとの打ち合わせがスムーズに行えるという利点があります。事実、現地エンジニアには、「いつ新案の模型ができるんだ」と、いつも打ち合わせするたびに模型を切望されます。旧案の模型も現地でとても喜ばれており、模型大好きヨルダン人って感じなのです。

 今回は建築本体だけでなく、庭園も含む敷地全体の模型を制作しているのでとてもたいへんです。緑の研究員:高橋氏、来期から入所する黄色い研究員候補の荒木くん双方、必死の制作が続きます。

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 まだまだ、制作作業は残ってますが、あと数日後には完成します。早く現地で奮闘している江崎氏に、完成した勇姿を届けたいところです。頑張ります。
posted by 渡辺菊眞 at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月05日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録04 親方

こんにちは。江崎貴洋です。

現地では、本日より一週間ほどのイード休暇(ラマダン明けの長期休暇)をむかえました。この間は、役所、銀行などすべての機関が閉鎖するので、見積もり、コスト調整もひとまず休戦となります。

さて今週は、今回の建設工事を請負っていただく石工集団の親方の現場を視察してきました。そこではじめて知ったのですが、いまでは、石造工事依頼のほとんどが規模のちいさい家畜小屋だそうです。

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工事のポイントを説明してくれる親方、自然と熱がはいります。

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この親方、久々のおおきな石造建築工事依頼(研修施設などを施行するのは初めて)に、やる気満々です。親戚を含め一族の集団で形成している石工集団なので、「先祖にも自慢できるほどの大仕事をやってのける!」てな感じなのです。

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親方は親方なりに、いろいろと石造建築の未来を模索しています。(まちがった方向なんですが・・・)どうしたら、石造建築がもっと普及するかなど、彼なりに考えているんだと思いました。ただ方法がわからないだけ。でも彼の向上心を垣間みて、とてもうれしくなりました。この建設をとおして「正しい石造建築の未来」を共有できたらと考えています。

うれしそうに、新開発「伊東豊雄ミキモト銀座ビル仕上げ(通称:メロン仕上げ)」を紹介されました。とても物悲しくなりました。。。これは教育しがいがありそうです。

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でも、とっても奇麗な目をした親方です。
彼の目には、いつも未来があります。

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そんな、親方の紹介でした。
posted by 江崎貴洋 at 20:11| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月03日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録03 石造建築エトセトラ

こんにちは。渡辺菊眞です。
12月に入り、ヨルダン入りしてから早くも一ヶ月がたとうとしています。こちらは日中は比較的暖かいのですが、夜間はずいぶん冷え込みます。冬が間もなく本格的に到来しつつあります。

 黒い研究員:江崎からの報告にもあったように、ヨルダン入りしてから一週間後以降は、その業務のほとんどが見積もり作業のための設計修正でした。ですがようやくその作業も一段落を終えました。それらに関してはまた追って報告したいと思います。

 今回は前回に引き続いて石造建築を巡るお話を、断章としてひとつ。

 前回は遺跡に関してはアムラ城のみの視察でしたが、アムラ城のあるアズラック地方にはその他にも数々の石造建築があります。

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 写真はそんな石造遺跡のひとつ、アズラック城です。かなり大きな遺構ではありますが、城としてはノーマルな規模だと思われます。石造建築の醍醐味はやはりアーチ、ヴォールト、ドームといった屋根の工法です。しかし、この城はそんな曲面屋根では構成されてはおらず、基本的には陸屋根(フラットルーフ)です。

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 これがその写真。石壁からまずは棒状の石を壁から片持ちにせり出させて敷き詰めて、さらにその上部に棒状石材を敷き詰めるという、苦心の作です。石で陸屋根はかなりたいへんです。

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 しかし、この城は、この片持ち梁がよほどお気に入りと見えて、階段なども片持ちの棒状石材で構築されてます。片持ち梁フェチのお城。というより、この黒玄武岩という石材が片持ち工法を可能にしているんだと思います。

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 これは、この城だけでなく、当地の住居にもよく見られる連続アーチです。天井が抜け落ちているせいで明るく開放的な空間となっています。ただ、抜け落ちているということは、あんだけ苦労した片持ち屋根が、見るも無惨に崩壊したという結果なわけです。残念。片持ちフェチ。

 このように苦心のすえ作り上げた石造屋根も時の流れの中で崩壊しちゃうわけです。やっぱり石で陸屋根はしんどいというわけです。

 さて、次に視察したのはハルバート城近郊にある浴場遺構。

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 このあいだ見たアムラ城も城ではなく城内にあった浴場付き館の遺構です。浴場の遺構は規模は小振りながらも、その空間分節が巧みで隣室間で劇的に空間様相が変化します。またアーチ、ドーム、クロスヴォールトなど曲面屋根を多用しているため石造建築視察にはうってつけの建築です。今後も浴場建築には注意をはらいたいと考えてます。

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 この建築、いまは修復中でその完全な全貌を見ることはできませんが、かなりトリッキーな構成です。基本的にはアーチ状トンネル空間を正面にすえて二つの正方形ボリュームが直列しているのですが、その部分空間の連続性はなく、その造形をブッチブチに切断してしまってます。上の写真のアーチ直後のヴォリュームには(今は抜け落ちてますが)ドーム屋根がのり、その後に直列するヴォリュームの屋根はクロスヴォールトとなってます。

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 アーチがきて

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 抜け落ちてはいるものの、ドーム屋根がきて

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 クロスヴォールトが来ます。

これらを連続させる構造的つなぎはなく、むしろ各空間を切断することにこそ、その表現の情熱をかたむけた遺構だと考えられます。

 このように石造建築の視察は屋根を中心に考察していくと、それを作った建築家の表現意図やこだわりが見えてきます。そうはそうと、、、

 さて、ここでふと考えました。これらはすべて王族のための建築遺構、偉大なるモニュメントです。これに建築として感銘を受けるのはいいとしても、これらの遺構の直接的な移入は今回の施設に果たして適したものなのであろうかと。言ってみれば、日本の木造の住居系建築をたてるために、古典建築の木組や造作(斗きょう、長押、折り上げ格子天井など)を無防備に採用するのに近いのではないかと思った訳です。外国人建築家が日本にやってきて(「ココハ サシヒジキ。コノハリハ、エビコウリョウ。ホウオウドウ。ダイブツデン サイコー」などとのたまっているのに近い状況だとおもわれます。事実、当地の伝統的石造住居の屋根は石ではなく簡便なコンクリートスラブです。

 今回、当地に来て、予算に応じた設計変更をしつつ、その一方で石造建築を視察してこんなことを考えるようになりました。ではいったい設計変更はどんな風な指針でとりくむべきなのか。そのことをひたすら考えて変更を続けました。

 しかし、ここに力点をおきつつも、ワクワクしないような空間ではそれこそお話になりません。常にワクワクする空間は目指されなければいけません。こんな思いで取り組んだ設計変更がようやく目処がついた、12月はじめです。

 あとは出てくる見積もりを待って、最終調整です。また、それらを巡るさまざまなことも報告したいと思います。











posted by 渡辺菊眞 at 03:08| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月13日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録02 石工さがし、打合せ。

こんにちは。江崎貴洋です。

 ヨルダンはちょうど秋で、街の樹々も色づいてとてもきれいです。日中は過ごしやすいのですが、夜は10℃まで冷え込むのでセーターを着込んで詳細設計に勤しむまいにちです。

さて先週は、石造建築視察、調査をくりかえし、伝統工法の確認、石による優れた空間の在り方を知ることができました。今週は、現地エンジニアと構造や建設コストに関する検討、石工をふくめて石工事に関する細かい打合せを行っています。石造建築の坪単価がいくらくらいなのかをざっくりと計算していくわけです。

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手間のかかる石造建築をたてる施主など現在はほとんどいないので、
石工側も工事費をふっかけてくるわけです。

かけひきが続きます。
posted by 江崎貴洋 at 19:31| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月12日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録01 石造建築視察。

こんにちは。渡辺菊眞です。

 黒い研究員:江崎とともにヨルダン入りしてから早くも10日あまりが過ぎてしまいました。この間、施設建設に向けてさまざまな準備をしてまいりましたが、そんな準備のうち、今回は石造建築視察についてお伝えします。

 2007年2月にも僕は現地視察を行い、ヨルダン国内を縦断して4〜5村を巡って石造住居調査を行いましたが、そのときは実際に住居として使用されている石造住居は一軒しか見つからず、その他はすべて廃墟と化してしまってました。

 今回はフフェイスというヨルダン古都:サルト近郊の村を視察。何でも現在でも居住している石造住居が散見できるとのこと。この生きた住居を実見するのが今回の視察の目的のひとつです。また一口に石造といっても素材や工法を含めてさまざまな種類があり、今回はどんな材料でどんな工法を採用するかも考えねばなりません。それを決定するための視察でもあります。

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 フフェイスに到着。まず最初に見つけたのがこれ。この建物は倉庫に使われているようです。切り石ではなくナチュラルストーンを主として壁を積み上げています。角部には比較的大きな整形の石で固めてあるのがわかります。屋根はH型鋼を壁上部にかけわたしてその上にコンクリート床板をのせています。当地石造住居に典型的なものです。

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 これは実際に居住している石造住居です。20年前くらいに建てたものだそうです。
20年前。そうこれを建てた石工さんはまだ存命しておられるとのことです。難航しそうであった石工さん探しににわかに光明がさします。

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 これは2年前にもよく見た廃墟の石造住居。石積み、アーチとも奇麗です。研修施設の壁も基本的にはこの線を目指したいということになりました。ちなみにここまで見てきた石造住居の壁厚はだいだい80センチ程度です。これもひとつの目安になります。

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 久しぶりに見た、「アーチのみ残存」。僕は懐かしいですが、江崎は初見。かなり驚いていました。

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 村のところどころで、石垣を新たに築いているのを発見。それを見ると上の写真にように大きな石は外側のみで壁内部にはクレイとセメント、小さな礫で埋められてます。すべて大きな石で構成されていると思い込んでいた石壁ですが、このように内部はクレイと礫を主体としたものが埋め込まれているのかもしれません。これに関しては、その真偽のほどを確かめねばなりません。

 さて、この後は村を離れてアズラック地方(砂漠のある地方)へ。8世紀ウマイヤ朝時代の遺跡カスルアムラへと向かいます。

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 この建築は以前から本でプランなどについて知っており、たいへん興味を持っていたものです。小さな建築ではありますが、その構成はなかなかに複雑でその内部空間の質などを実見したいとかねてから考えていました。今回、ようやくここを見ることができ、正直感無量です。屋根としては最も華やかなドーム部分を低く抑え、逆に三連ヴォールトを一番高い位置へと持ち上げるという外部ヴォリューム構成は簡単そうでなかなかできることではありません。この構成によってか気品ある外観となってます。

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 さて、その内部空間ですが、小ささを感じさせないほどダイナミックです。アーチ壁とそれに直交する方向のリズミカルな三連ヴォールトが空間に律動感を与えています。それでいて静謐でもあり、とても魅力があります。

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 さて、この遺跡内で壊れて断面が露出した壁を発見。やはり壁内部は比較的小さい礫とクレイが詰められてます。農村でも見たこの工法、実は1200年もの長きにわたって、この地で採用されてきたものであったことが確認できました。研修施設の壁もこの工法にて建造することを江崎ともどもこの時点で決めてしまいました。

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 生きた石造住居を見れたこと、積まれた石のサイズを確認できたこと、壁を作る工法を確認できたこと、石による優れた空間の在り方を見ることができたことなど、とても実りある視察となりました。これをもとに、持ち込んできた設計案を練り直すことになりました。

 というわけで今回は石造建築の視察報告でした。









 
posted by 渡辺菊眞 at 07:44| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月01日

ヨルダン南シューナ研修施設建設記録00 現地入り。

こんにちは。渡辺菊眞です。だいぶご無沙汰になってしまいました。

 さて、2007年2月の現地視察を皮切りにスタートした、ヨルダン南シューナ研修施設建設がようやく始まります。本日2008年10月30日(ヨルダン時間。日本とは7時間の時差です)に、赤い所長:渡辺菊眞と黒い研究員:江崎貴洋がヨルダン首都アンマンに到着しました。僕は第一回目渡航(計三回渡航予定です)として12月半ばまで、江崎は来年4月末、この施設が完成するまでの半年、ずっとヨルダンにとどまります。

 「建設がはじまります」、と書きはしましたが、一筋縄ではいきません。この施設はヨルダン伝統建築工法である石造建築と、土嚢建築を混交して建設を進めていきます。何回かこのブログにも書きましたが、現在ヨルダンでは石造建築は壊滅的な状況にあり、その建設を担う建築家も、工務店も、職人さんも皆無に近い状況なのです。というわけで、まずは職人さん探しからスタートせねばなりません。かなり手探りな状態で、あてになるかもしれない細い細い糸をただって、その人材を見つけ出さねばなりません。また予算もかぎられていますので、その中で、いかによい建築をつくることが可能かも現地市場調査を徹底しながら見いだしていかねばなりません。

 まずはそんな作業から入ります。この最初の一ヶ月で方針をすべて固めてしまい、具体的な建設へと向けていきます。かなり厳しい部分もありますが、ワクワクする気分の方が大きいです。当方にこの施設の建築設計とその監修、技術移転および技術指導業務の要請をしていただいたNGOのNICCOのスタッフさん、そして現地の建築家さんや、さまざまな方々と協力しながら、この建設を進めていきます。

 この地に、ワクワクするような空間ができあがる具体的な第一歩を明日から踏み出します。僕、そして江崎から、その過程を適宜ご報告できたらと思います。

 「すぐこことはるかかなたをつなぐ」これはD研究所の目指すべきテーマですが、その実現に向けて頑張りたいと思います。

 ウガンダエコビレッジにかんしても何か進捗があり次第、あわせてご報告できたらと思ってます。ではでは、今日はひとまずこのへんで。

 渡辺菊眞

 
posted by 渡辺菊眞 at 02:09| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月03日

凍結と黙想終えて。ヨルダンプロジェクト始動。

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 たいへん御無沙汰しており、申し訳ありません。渡辺菊眞です。
D研究所は2007年1月1日開設なのですが、そこからちょうど半年たった7月を「凍結と黙想」の月として、意図的に発信を完全ストップしておりました。

 さて、Dの、そして僕の主要プロジェクトであるヨルダンプロジェクト=「南シューナ研修施設計画」が本格的に始動します。上はその模型写真です。石と土嚢による建築です。

 施設の概要や、主旨等は追って御報告しますが、とにかく始動です。「凍結と黙想」はおしまい。ですが、今回はプロジェクト始動の御報告までにいたします。

 これからの報告をお楽しみにしていただけたらと思います。あと、しばらくしたら「Project-U」も始動します。こちらもお楽しみに。

Dの赤い所長 渡辺菊眞

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posted by 渡辺菊眞 at 14:49| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月15日

ジャワ活動報告013(最終回)-耐震構造ワークショップと小学校再建事業

2006年11月20日(月) 工事85日目(7:00-23:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:40名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工10名 近隣住民18名)
■日報:さすがに修築校舎(2棟目)は竣工式までに間に合いそうにない。プロジェクト期間中に間に合わなかった要因としては、電気が安定供給でないために停電が多かったこと。そして街の復興が加速(家屋全壊者は政府からの援助金が交付されたために資材が品薄)したために資材調達が困難であった。当たり前なことが当たり前でないのが海外プロジェクトの難しいところ。住民と全体MTGを行う。資材購入最終チェック、役割分担など竣工式(プロジェクト終了)後も完成するまでみんなで頑張ることを誓い合う。

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中庭には石碑も建てられました

2006年11月21日(火) 工事86日目(7:00-23:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:41名(助監督1名 技術者3名 石工10名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:近隣住民の大半を清掃班に配置。朝から現場で人員配置指示。日中、ジョグジャ市内で追加購入資材の支払に追われる。移動中の車内でマクドナルドのハンバーガーを頬張る。連日のマクドナルドに胸焼け。しかしながら、これほどドライブスルーに感謝したこともない。ホテルに戻りローカルッスタッフと打合せ。シャワーを浴びて再び村へ。夕食は車内でケンタッキーを頬張る。こんな一週間さすがに疲れる。

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竣工式に備えて前庭の清掃

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夜間作業

2006年11月22日(水) 工事87日目(7:00-23:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:40名(助監督1名 技術者3名 石工9名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:修築校舎(1棟目)が完成。大工を修築校舎(2棟目)工事に配置、石工を新築校舎の仕上げ工事に配置、近隣住民は廃材撤去にまわるよう指示。

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外観(修築校舎の1棟目が完成しました)

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内観(ココナッツ材の木組)

2006年11月23日(木) 工事88日目(7:00-01:30)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:42名(助監督1名 技術者3名 石工10名 大工10名 近隣住民18名)
■日報:明日は竣工式。深夜1:00過ぎまで最終確認および最終調整・現場清掃を行う。こだわり過ぎると切りがないな。

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最終チェック(前庭テラス)

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手直しは夜間作業までつづきました(前庭テラス)

2006年11月24日(金) 工事89日目(7:00-13:00)
■日報:竣工式。無事この日を迎えることができて安堵。このプロジェクトに参加できたことを幸せに思う。

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竣工式(子どもたちによる伝統舞踊)

:
竣工式(テレビ局、新聞社はじめ、たくさんの方々にきていただきました)

posted by 江崎貴洋 at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月14日

ジャワ活動報告012-耐震構造ワークショップと小学校再建事業

2006年11月13日(月) 工事78日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:39名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:設備工事(衛生)も急ピッチに進む。最低限の資材と少しのアイデア。モノづくりにおける「豊かさ」とは何か。共有スペースを通して彼らと一緒に考えます。繁忙期につき訪問は休み。

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トイレのタイル工事

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給湯室のタイル工事

2006年11月14日(火) 工事79日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:竣工式まで残すところ10日間。修築校舎(2棟目)の工事も急ピッチに進む。1棟目に続き、ワークショップ(木造・木工事)の補講を開催。1棟目では、大工・石工を中心に教育し、この2棟目工事において近隣住民の指導にあたらせる。他者へ教えることによって自らも学ぶ。繁忙期につき訪問は休み。

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奥が大工・石工施行による1棟目、手前が近隣住民施行による2棟目

2006年11月15日(水) 工事80日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:石工は近隣住民にレンガ積みの基本を教えることによって、職人自身がレンガ積みの留意点を改めて確認する。そして自らが先生になることによって自然と施行精度も高くなっていく。繁忙期につき訪問は休み。

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近隣住民にレンガ積みの基本を教える石工のヤディテグさん

2006年11月16日(木) 工事81日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:37名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工9名 近隣住民17名)
■日報:天井工事も仕上げ段階へ。ここでは丁寧につくることの大切さを教える。日本人のように器用ではないから精度には限界があるが、構造から仕上げまで、どの工程においても丁寧につくることが職人としての誇りであることを再確認してもらう。繁忙期につき訪問は休み。

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天井工事の仕上げ

2006年11月17日(金) 工事82日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:39名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工9名 近隣住民18名)
■日報:修築校舎(1棟目)も仕上げ段階へ。繁忙期につき訪問は休み。

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電気工のムジさんも手伝います(内装仕上げ)

2006年11月18日(土) 工事83日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:修築校舎(1棟目)の仕上げは順調。繁忙期につき訪問は休み。

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修築校舎も内装の仕上げにはいります(大工のマルトウトモさん)

2006年11月19日(日) 工事84日目(7:00-16:00)
■日報:第二回地震ワークショップを開催。ガジャマダ大学建築学科と今後の活動について意見交換。

◎場  所:デリンゴ郡マングーナン村スコラメ地区およびチャンプロック地区
◎参加者数:スコラメ地区(102名)、チャンプロック地区(90名)
◎内  容:「1.地震教育」
      「2.耐震構造の必要性について」
      「3.耐震構造入門」
◎講  師:
団体名:Body for Meteorology and Geophisics(現地略称BMG)
(気象学、地球物理学を担当する政府機関。インドネシアの地震に関する調査、発表は本機関が行なう。)
団体名:ガジャマダ大学建築学科

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新校舎にてワークショップを開催しました

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2007年04月12日

ジャワ活動報告011-耐震構造ワークショップと小学校再建事業

2006年11月6日(月) 工事71日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・タイル工事・設備工事(電気・衛生)
■工数:36名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工7名 近隣住民18名)
■日報:修築校舎の建設も急ピッチに進む。繁忙期につき訪問は休み。

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修築校舎も順調です(大工のワギノさん)

2006年11月7日(火) 工事72日目(7:00-16:00・19:00-22:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事
■工数:36名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工7名 近隣住民18名)
■日報:天井工事開始。現地の小学校はフラット天井が主流だが、スコラメ小学校では、子どもたちが建物の仕組みを学べるように構造が露出する勾配天井を採用。現地の小学校は庇が長い為に薄暗い教室が多い。子どもたちには光満ちあふれる豊かな教室で健やかに学んでほしいと願う。夜間作業開始。繁忙期につき訪問は休み。

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天井工事もはじまりました     

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現地スタッフのスーシーさんも手伝います

2006年11月8日(水) 工事73日目(7:00-16:00・19:00-22:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:36名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工7名 近隣住民18名)
■日報:建具工事開始。繁忙期につき訪問は休み。

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窓を取り付ける大工のワギノ(右)さんと大工のポニディさん(左)

2006年11月9日(木) 工事74日目(7:00-16:00・19:00-22:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:37名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工8名 近隣住民18名)
■日報:繁忙期につきスコラメ小学校生徒の父兄によるボランティア参加がはじまる。今日は6年生の父兄が廃材撤去や現場清掃。お父さんも、お母さんも、おじいちゃんも、おばあちゃんも村中あげてみんなで小学校建設を手伝う。村がひとつになる。すばらしい。繁忙期につき訪問は休み。

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お母さん方もたくましいです         

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現場には玩具の修理にやってくる子どもまでいます

2006年11月10日(金) 工事75日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:37名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工8名 近隣住民18名)
■日報:今日は5年生の父兄が廃材撤去や現場清掃。傍らでお母さん方が作業をしていると、お父さんたちの作業にも熱がはいる。繁忙期につき訪問は休み。

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やっぱり女性の仕事は丁寧です   

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天井工事も順調に進んでいきます

2006年11月11日(土) 工事76日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:41名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工10名 近隣住民19名)
■日報:発注していたドアが無事届く。現地では既製品のドアを購入するのも、オリジナルを特注するのもコスト的に大きな差異はない。スコラメオリジナルドアを村のみんなで考える。少しのデザインが人の心を豊かにする。震災後だからこそ、心のゆとりの獲得がとても大切だと思う。今日は4年生の父兄が廃材撤去や現場清掃。今日も繁忙期につき訪問は休み。

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ドアが届きました         

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満足なのか、じっとながめる近隣住民のスギランさん

2006年11月12日(日) 工事77日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・設備工事(電気・衛生)・天井工事・
    建具工事
■工数:26名(助監督1名 技術者1名 石工6名 大工6名 近隣住民12名)
■日報:修築校舎(一棟目)の建設も順調に進む。日曜日は村人も自分の家の建設でおおいそがし。繁忙期につき訪問は休み。

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修築校舎の屋根工事もはじまりました

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2007年04月10日

ジャワ活動報告010-耐震構造ワークショップと小学校再建事業

2006年10月30日(月) 工事64日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・タイル工事
■工数:39名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:左官工事も終わり、タイル工事開始。石工班全員でタイル工事にとりかかるよう指示。電気配線工事に必要なスイッチボックスやケーブル等の品質確認のため電気店に足を運んだので、訪問は休み。

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タイル工事がはじまりました(口笛ふいて作業する石工三兄弟・長兄ンガディヨさん)

2006年10月31日(火) 工事65日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・タイル工事
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工9名 近隣住民17名)
■日報:順調にタイル工事が進む。近隣住民もさすがにセルフビルダーだけあって手馴れたものだ。近隣住民のスマルノ君(現在大工見習い)のお宅を訪問。今回の地震ではレンガ壁が半壊。現在竹で簡易補修中。今後は壁面全面をすべて木造にする予定。

■訪問先:スマルノ家(12:30〜13:00)
■参加者:スマルノ・父・母・兄(18)・弟(5) 計5名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:木造(壁部)への改修
トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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手馴れたものです(石工のヤディテグさん)

2006年11月1日(水) 工事66日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・タイル工事
■工数:39名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:室内は、ほぼタイル工事を終了。天井材の品質確認のため建築資材店に足を運んだので、訪問は休み。積算にある<Harplex>というインドネシアで安価で一般的によく使用されるボードがきにかかる。天井材ということもあり、少し嫌な予感はしていたが、今日の調査でやはり石綿(アスベスト)が使用されていることが判明。安全性や耐水性、耐火性を考慮し石膏ボードを使用するように指示。コストの調整に苦しむ。

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こんな感じです

2006年11月2日(木) 工事67日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・タイル工事
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工9名 近隣住民17名)
■日報:テラス部のタイル工事開始。ドアおよび窓枠(木製サッシ)の品質確認のため建具製作工場に足を運んだので、訪問は休み。

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テラス部も敷きつめていきます   

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エッジは丁寧に!(近隣住民のスコーさん)

2006年11月3日(金) 工事68日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・タイル工事・設備工事(電気・衛生)
■工数:26名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工5名 近隣住民10名)
■日報:設備工事開始。設備工事では石工のムジさんを中心とする電気設備工事班と石工のサギミンさんを中心とする衛生設備工事班にわかれて作業を進めるよう指示。石工のスラメットさんのご実父が亡くなった。ご冥福をお祈り申し上げます。

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電気設備工事はこの村では石工のムジさんしかできません

2006年11月4日(土) 工事69日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・タイル工事・設備工事(電気・衛生)
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:設備工事も順調に進む。近隣住民のミニャックさん宅を訪問。今回の地震では特に大きな被害はないとのこと。基礎に不安があるものの、耐力壁の配置など平面計画がしっかりと出来ているので安心する。

■訪問先:ミニャック家(12:30〜13:00)
■参加者:ミニャック・妻・娘(0)・父・母 計5名
■構 造:コンクリート+レンガ造平屋
■指摘事項:木造の推奨
      バットレス(控壁)の導入または木造(壁部)への改修
  基礎・土台の重要性

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トイレをはじめてつくる見習い大工のスマルノ君

2006年11月5日(日) 工事70日目(7:00-16:00)
■工程:木工事・屋根工事・塗装工事・タイル工事・設備工事(電気・衛生)
■工数:35名(助監督1名 技術者1名 石工8名 大工8名 近隣住民17名)
■日報:修築校舎(一棟目)の工事開始。修築校舎は近隣住民に親しみやすいココナッツ材とバンブーシート(竹編みのシートで現地では壁材や天井材に一般的に使用されている)を使用。繁忙期につき訪問は休み。

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どんな仕上がりになるかは乞うご期待!

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2007年04月09日

ジャワ活動報告009-耐震構造ワークショップと小学校再建事業

2006年10月23日(月)
■日報:ラマダン明け休暇週間のため現場は休み。

2006年10月24日(火)
■日報:ラマダン明け休暇週間のため現場は休み。

2006年10月25日(水)
■日報:ラマダン明け休暇週間のため現場は休み。

2006年10月26日(木)
■日報:ラマダン明け休暇週間のため現場は休み。

2006年10月27日(金) 工事61日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事・屋根工事
■工数:39名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:10月23日(月)にラマダンが明け、今週(10月23日〜29日)は政府機関、現地企業などすべてが休暇。しかしながら、この再建は村民参加型で、業者による建設ではない。だからこそ竣工まで予断を許さない状況なのを村の参加者は、みんな理解している。休暇も返上して作業を進めようと一致団結する。近隣住民のソキマンさん宅を訪問。家屋の規模縮小案(使用しない家屋を解体して、その資材を現在使用する家屋への耐震補強材として使用する案)を薦める。

■訪問先:ソキマン家(12:30-13:00)
■参加者:ソキマン・妻・息子(12)・息子(9)・娘(5)・母 計6名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:バットレス(控壁)の導入または木造(壁部)への改修
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化
       家屋規模縮小案

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テラスの工事もはじまりました

2006年10月28日(土) 工事62日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事・屋根工事・塗装工事
■工数:38名(技術者1名 石工10名 大工10名 近隣住民17名)
■日報:今日から塗装工事も開始。近隣住民のヤクプさん宅を訪問。今回の地震ではレンガ壁が半壊。現在改修中で、壁面全面をすべて木造にする予定。今後も改修を見守る。

■訪問先:ヤクプ家(12:30-13:00)
■参加者:ヤクプ・妻・娘(0)・義父・義母・義妹 計6名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:火打梁・筋交いの導入
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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塗装する近隣住民のソキマンさんとミニャックさん

2006年10月29日(日) 工事63日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事・屋根工事・塗装工事
■工数:11名(助監督1名 技術者1名 大工8名 近隣住民1名)
■日報:休暇中の日曜日ということで、近隣住民の方々には休んでもらい、今日の工事は大工だけで進める。大工のマルトウトモさん宅を訪問。今回の地震での被害は瓦が落ちる程度。基礎もしっかりしているので、おもに屋根の補強を指示。

■訪問先:マルトウトモ家(12:30-13:00)
■参加者:マルトウトモ・妻・娘・娘婿・孫(4)・母 計6名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:バットレス(控壁)の導入または木造(壁部)への改修
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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テラスの柱はココナッツの丸太を使いました
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2007年04月08日

ジャワ活動報告008-耐震構造ワークショップと小学校再建事業

2006年10月16日(月) 工事54日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立・設置)
■工数:37名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工8名 近隣住民18名)
■日報:小学校裏サルジオノさん宅前庭から大工を集結し、一気に屋根(トラス)の組立・設置をおこなう。今日はこれまでのねぎらいと残りの作業の無事を祈り、イスラム式でささやかな式典を行う(日本でいう上棟式)。本格的な木工事開始に伴い、第五回ワークショップ(木工事)を開催。おもに木造の要点をみんなで勉強する。木の性質など基礎的なことから、継手・仕口、接合金物の使用箇所・使用方法などを確認し、今回もイラストを多く採用したレジュメを作成し、理論+実践形式で行う。石工のムジさん宅を訪問。今回の地震での被害は壁部(レンガ造)のクラック程度。基礎もしっかりしているので、おもに壁部の改修を指示。

■訪問先:ムジ家(12:30-13:00)
■参加者:ムジ・妻・娘(16)・娘(9)・義母 計5名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:バットレス(控壁)の導入または木造(壁部)への改修
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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大工、ここに集結!

2006年10月17日(火) 工事55日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立・設置)
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工8名 近隣住民18名)
■日報:石工班のなかには大工もこなせる有能な職人もいて、屋根(トラス)の組立・設置班に異動指示。昨日のワークショップのレジュメをもとに、石工班も近隣住民も組立・設置を手伝うよう指示。次の震災に備えて実践をとおして総合的に学習させる。近隣住民のラトミンさん宅を訪問。今回の地震では壁部(レンガ造)が全壊。現在は簡易な木造壁に改修済み。

■訪問先:ラトミン家(12:30-13:00)
■参加者:ラトミン・妻・娘(21)・娘婿・孫(2ヶ月)・娘(11)・母 計7名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:基礎・土台の重要性
      木造(壁部)の強化(筋交いの導入)
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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木工もこなす石工のパルジミンさん  

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休憩もトラスで(石工三兄弟、長兄ンガディヨさん)

2006年10月18日(水) 工事56日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立・設置)
■工数:39名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工8名 近隣住民19名)
■日報:近隣住民のトゥキランさん宅を訪問。今回の地震では屋根が半壊。現在は修復済み。

■訪問先:トゥキラン家(12:30-13:00)
■参加者:トゥキラン・妻・娘・娘婿 計4名
■構 造:木造平屋
■指摘事項:トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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綺麗です……

2006年10月19日(木) 工事57日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立・設置)
■工数:39名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工8名 近隣住民19名)
■日報:先日品質の確認を行った良質なココナッツ材が届く。テラスの柱に使用する予定。大工班を二手にわけてココナッツ材の加工にあたるよう指示。大工のポニディさん宅を訪問。今回の地震では屋根の瓦が落ちる程度で特に被害なし。現在、奥さんは妊娠3ヶ月。来年、第一子が誕生する。現在の義父所有の家も老朽化したので来年改築する予定。

■訪問先:ポニディ家(12:30-13:00)
■参加者:ポニディ・妻・義父・義母 計4名
■構 造:木造平屋
■指摘事項:木造家屋の推奨

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立派なココナッツ材です

2006年10月20日(金) 工事58日目(7:00-17:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立・設置)・屋根工事
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工8名 近隣住民18名)
■日報:たる木の設置開始。いまのところ雨季による影響はないが、可能なかぎり早く瓦を設置する必要がある。残業してでも今日中にたる木の設置を終わらせようと村人と一致団結。大工のティンブルさん宅を訪問。今回の地震では壁部(レンガ造)が全壊。現在改修中。

■訪問先:ティンブル家(12:30-13:00)
■参加者:ティンブル 計1名
■構 造:コンクリート+レンガ造平屋
■指摘事項:木造家屋の推奨
      家屋の規模縮小案

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たる木を設置していきます

2006年10月21日(土) 工事59日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事・屋根工事
■工数:36名(助監督1名 技術者1名 石工8名 大工8名 近隣住民18名)
■日報:今日から瓦の設置開始。炎天下のなかの屋根工事は過酷であった。日射病対策として日傘着用を指示。近隣住民のスコーさん宅を訪問。今回の地震では壁部(レンガ造)が全壊。現在改修中。

■訪問先:スコー家(12:30-13:00)
■参加者:スコー・妻・息子(18)・娘(13)・息子(4)・母 計6名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:バットレス(控壁)の導入または木造(壁部)への改修
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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日傘を忘れずに!

2006年10月22日(日) 工事60日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事・屋根工事
■工数:20名(技術者1名 石工3名 大工5名 近隣住民11名)
■日報:ラマダン最終日ということで、明日からラマダン明け休暇週間に突入。本来なら日曜日ということで現場は休みだが、(社)日本国際民間協力会京都本部から折居事務局長が視察に来られるとのこと。その旨を参加者に伝えたところ、作業風景を是非みてほしい!という強い要望に応えて作業日に。長期休暇前(日本でいう大晦日)で忙しいにも関わらず多くの村民が参加。最近、村人のやる気に完全に負けている…(焦)
デリンゴ郡では、他のSD(小学校)の再建もはじまった。依然とまったく同じ工法で、施行精度も改善されず同じ過ちを繰り返しているのが現状。インドネシア政府の資金で業者が建設しているところがほとんど。

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カニゴロ小学校(柱の鉄筋径・鉄筋量:主筋8ミリ×6本/帯筋4ミリ30センチピッチ)

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タンキル小学校(柱の鉄筋径・鉄筋量:主筋9ミリ×4本/帯筋5ミリ30センチピッチ)

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マンガン小学校(柱の鉄筋径・鉄筋量:主筋8ミリ×6本/帯筋5ミリ25センチピッチ)
 
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スコラメ小学校(柱の鉄筋径・鉄筋量:主筋13ミリ×8本/帯筋10ミリ15センチピッチ)

他のSD(小学校)はトラスの上・下弦材、斜材ともに断面寸法がとても細いのが見てわかる。また、他のSDは一般的なクルーイング材を主に使用しているが、クルーイング材は劣化が早いので、SD SUKORAMEでは耐久年数の長い、良質なベンギライ材を使用。
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2007年04月07日

ジャワ活動報告007-耐震構造ワークショップと小学校再建事業

2006年10月9日(月) 工事48日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工)
■工数:32名(助監督1名 技術者1名 石工7名 大工7名 近隣住民16名)
■日報:現場は今日も順調。近隣住民のワギノ(A)さん宅を訪問。今回の地震では家屋の被害は少ないものの、地盤が沈下。このままでは大変危険な状態なので基礎部からの大がかりな改修を指示。しかしながら経済的にも現実的でないため、今後も改修計画の相談に乗る必要がある。可能なことから少しずつ前進するしかない。

■訪問先:ワギノ(A)家(12:30-13:00)
■参加者:ワギノ・妻・息子(18)・娘(13)計4名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:基礎部の改修
      木造への改修
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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もちろん防腐剤も塗ります(近隣住民のラトミンさん)

2006年10月10日(火) 工事49日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立)
■工数:34名(助監督1名 技術者1名 石工8名 大工8名 近隣住民16名)
■日報:接合部の補強金物も届き、トラスの組立開始。鉄筋コンクリート工事の終了に伴い、第二回ワークショップ(鉄筋コンクリート工事)の補講を総復習として開催。正しい知識・技術を学べたかを確認する。近隣住民のムギミンさん宅を訪問。今回の地震で家屋は半壊。現在、改修中でレンガ壁から木壁へ改修中。

■訪問先:ムギミン家(12:30-13:00)
■参加者:ムギミン・妻・娘(22)・娘(12)・義父・孫(1) 計6名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:筋交い・火打梁の導入
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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組立てていきます

2006年10月11日(水) 工事50日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立)
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工9名 近隣住民17名)
■日報:石工のンガディミン(B)さん宅を訪問。同じく石工のンガディヨさん(8月24日訪問)、ンガディキンさん(8月30日訪問)の兄弟で石工三兄弟の三男。奥さんは妊娠9ヶ月。

■訪問先:ンガディミン(B)家(12:30-13:00)
■参加者:ンガディミン・妻・父・母 計4名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化
      土台の重要性

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三角形になってきました         

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たちあげてみると壮観です!   

2006年10月12日(木) 工事51日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立)
■工数:37名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工9名 近隣住民17名)
■日報:大工班・石工班ともに進捗。今日は石工のスカーさん宅を訪問。今回の地震では家屋がほぼ全壊。現在簡易の木造仮設で生活。今後、この仮設住居を少しずつ強化していくようだ。指示必要。

■訪問先:スカー家(12:30-13:00)
■参加者:スカー・妻・父・娘(4) 計3名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:家屋の規模検討
      木造家屋の推奨

JavaRep_40_05.jpg
左官も順調です(石工三兄弟、次男ンガディキンさん)

2006年10月13日(金) 工事52日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立)
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工9名 近隣住民17名)
■日報:学校が終わり、帰宅したサルジオノの妹イスティ(現在スコラメ小4年生)は、立派なトラスにびっくり。じっと観察している子どもには何の説明もいらない。今日はココナッツ材の品質確認のため材木店に足を運んだので、訪問は休み。

JavaRep_40_06.jpg
サルジオノの妹・イスティの満足度★★★★★

2006年10月14日(土) 工事53日目(7:00-16:00)
■工程:左官・木工事(トラス部加工・組立・設置)
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工9名 近隣住民17名)
■日報:たちあがってくると建築っておもしろい。村のみんなの想いが結晶化するのはやはり良い。自然とみんなのテンションがあがる。トラスを梁上まで持ち上げるのは、もちろん人力。今日は垂木材の品質確認のため材木店に足を運んだので、訪問は休み。

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トラス設置開始

2006年10月15日(日)
■日報:日曜日のため現場は休み。
posted by 江崎貴洋 at 20:03| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月01日

ヨルダン視察報告おまけ-カキッシュ邸-

 こんにちは。渡辺菊眞です。

 今回はヨルダン視察の目的とは直接関わらないことではあるのですが、当地で見つけた、とても魅力ある建築の紹介をさせていただきたいと思います。

 ヨルダン視察報告003にて、
http://dkenhokoku.seesaa.net/article/35559321.html

「しかもその急傾斜の斜面特性を巧みに活かした地理特性バッチリ適応な傑作:カキッシュ邸にも出会うことができた。これはとんでもなくワクワクするような代物であったのだが、」とだけ、紹介して、その様相にはふれずじまいという、気持ち悪いことをやらかしてしまったのですが、そのカキッシュ邸を今回は紹介いたします。

 とはいうものの、当地でカキッシュ邸の図面を手に入れることはできず、僕が撮影したへたくそで説明不足な写真しかありませんので、その魅力や特質をうまく伝えることができるのかどうか不安ではあるのですが、、、。

 ここでまごまごしても始まらないので、まずは無理やり写真を見つつ疑似探訪しましょう。ちなみにカキッシュ邸、現在はある団体がオフィスとして使用してますので、下記に記した居室名などは元来の住居としてのものではなく、現在の使用室名称となってます。ご了承ください。

01ka-gaikan.jpg

02ka-gaikan02.jpg

 これが、カキッシュ邸の外観です。1枚目の写真は屋上ベランダの手すり壁を見上げたもので、2枚目のものはエントランスあたりの外観です。特に2枚目はとてもそっけなく、この中で展開される様相に対してまるで期待がもてません。さて、そんなみもふたもないことは言わずに、ここから中に入ってみましょう。

03ka-entrance-back.jpg

 奧に見える青い扉がエントランスの扉です。中は外のそっけなさと違い、様相が一変します。そこは石でごつごつしたアーチやヴォールト屋根で覆われた洞くつのような空間です。

05ka-archi-kosaku.jpg

 先ほどの写真は中からエントランス方向を見返してましたが、これは逆にエントランスあたりから奧を見上げたものです。全体構造を形成する大アーチと、扉を形成する小アーチが入れ子的にしかも方向を変えながら交錯する複雑な空間となっています。

06ka-from-jimu.jpg

 これは1階にある事務室です。石の乱積みによる交差ヴォールト天井が特徴的です。この奧に屋根は一続きながらも床は一段下がった薄暗いスペースがのぞいています。

07ka-1f-mioroshi.jpg

 この一段下がったスペースには上の写真の左側のアーチをくぐってアプローチします。ここをくぐると、、

08ka-jimu.jpg

 一段下がったスペース(元は馬などの家畜をつないでいた場所だったらしい)の奧に事務室が見えます。さっきと逆からの視点なわけです。

09ka-1f-mioroshi02.jpg

 さて、またアーチ扉をくぐって、今度は上階へと向かいます。写真の奧左手に、さきほどくぐったアーチの開口が見えています。

10ka-jokai-kaidan.jpg

 ここから上階へ至る階段の壁は先程と違い平滑で、しかもピンク色です。このピンクがまるで下品ではなく、下階の洞くつと強烈な対比をなして、まるで天界のようなうっとりとした感覚につつまれます。

11ka-jokai.jpg

 階段から見える上階の光景です。ここには窓から燦々と光りがさして、とても柔らかな空気で満たされます。

12ka-jokaikaidan+hito.jpg

 こように光りに満たされるわけです。階段のつきかたも小さな階段が踊り場を介して多方向にとりつき、エッシャーの騙し絵のような感覚に襲われます。

13ka-jokai-highside.jpg

 上階に満ちる光は最上部のハイサイドライトから降り注ぎます。

 闇の胎内巡りを経て、光に満ちた天上にて蘇るようなそんな劇的な空間が、あのそっけない外観の中で展開されているのです。

 さて、この複雑で魅力ある空間、どのようにして形成されたのでしょうか。憶測ではありますが、予想できる範囲で説明してみたいと思います。

14salt-ishidan.jpg

 まずは、地形です。以前、紹介したようにカキッシュ邸があるサルトは急峻な斜面上に展開する斜面都市です。なので、その斜面を大幅に削るようなことをしなければ、必要な平面を最小限の造成で獲得しながら、それらの高さの違う平面どうしを小さな階段でつないでいくことになります。まずこのことを頭にいれて次へ進みましょう。

15jyukyo-zumen.jpg

 上はヨルダン農村建築の最も典型的なものです。今回も基本的にこれをベースとして考えてみます。

16archi-2so.jpg

 これは上の基本線が2層になったものです。平面としてはすごくコンパクトですが、立体としては一段階進んだ状態といえましょうか。

17archi-2so-photo.jpg

 さて、この2層のものが大規模になったのが上の写真です。向かって右の写真は屋根が抜け落ちた2階の内観です。

 ここで、この大規模2階建築と、最初に説明した地形効果を重ねあわせてみましょう。

 平地ではないので、1階の床の高さは居室ごとにバラバラとなります。ここで1階の天上高さは基本的に同じ高さとすると、そのバラバラの高さの1階の上にはやはりバラバラな高さの床をもった2階が発生します。

 このバラバラな床どうしを1階でつなげながら、なおかつ、2階へも行けるように階段を接続して、さらに2階のバラバラな床もつなげるような階段をくっつけて、、、。

 必然的に階段とアーチが交錯する迷宮のような空間がうまれるわけです。最後の写真の床高さが部分によってまちまちな様相を思い浮かべると、それはカキッシュ邸の内観へと近付いてくるのがわかると思います。

 場所の特性に適応した、住宅というものを考える場合、場所特性として、常にその地形の在り方といったものがクローズアップされます。

 ただ、このカキッシュ邸が魅力的なのは、地形にうまく適合しているというだけではなく、その複雑な地形に、明確な建築の型(アーチ直列型やクロスヴォールトといったもの)が重なっているからだと思われます。

 単に地形にあわせるだけだと、いかようにもできますので。

 そうではなく、明確な型があるのに、地形のせいで、それをそのままでは適応させることができないという葛藤があるわけです。そのなかで、ある部分は地形による改変を導入しながら、それでも建築の型を保持したい、という不思議な空間のねじれが生成されて、ある種の飛躍を孕んだ建築が誕生するわけです。

 極端なうねりのある地形に、整然としたグリッド街路を重ねたときの様相を想像してみてください。ともにぶつかるがゆえに逆に双方の特質を際立たせることにもなります。ただ、そのままだと生すぎて、魅力ある空間にまでは至りませんが、、。

 ヨルダン視察のなかでひょんなきっかけで出会った、カキッシュ邸。そこに建築創造の普遍的なる魅力を感じることができたのでした。また、こんな建築たちに会いたいと願ってたりします。

posted by 渡辺菊眞 at 15:53| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月25日

ジャワ活動報告006-耐震構造ワークショップと小学校再建事業

2006年10月2日(月) 工事42日目(7:00-16:00)
■工程:鉄筋コンクリート工事(梁型枠設置/コンクリート製造・打設・養生・左官・木工事(トラス部加工)
■工数:34名(助監督1名 技術者1名 石工9名 大工7名 近隣住民16名)
■日報:本日も現場は順調。さて良質な木材も届き、トラス部材の加工開始。大工の腕の見せ所、ディテールを確認しながら加工を進める。現在のところ問題なし。本日は石工のソキラン宅を訪問。

■訪問先:ソキラン家(12:30-13:00)
■参加者:ソキラン・妻・息子(11)・父 計4名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:バットレス(控壁)の導入
      火打梁の導入
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

JavaRep_32_01.jpg
みなさん職人さんですから継手・仕口もなんのその


2006年10月3日(火) 工事43日目(7:00-16:00)
■工程:鉄筋コンクリート工事(梁型枠設置/コンクリート製造・打設・養生)・左官・木工事(トラス部加工・組立)
■工数:37名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工8名 近隣住民17名)
■日報:現在、小学校裏のサルジオノさん宅前庭で木工事する大工班と小学校で鉄筋コンクリート工事・左官を進める石工班の二手にわかれて作業。(小学校敷地内は資材保管などで作業スペースがないため)小学校とサルジオノ宅を行ったり来たりの毎日。こっちチェックして…あっちチェックして……行ったり来たり……来たり行ったり……とても近いが、結構大変。

本日は大工のワギノ(B)さん宅を訪問。
注)同名が多いので、後から参加した者にA・B・Cとついていく。

17:00から石工のパルジミンさん宅パーティーに招待される。スコラメ小学校再建に関わる者みんなで楽しい夕食会。ここでもワークショップを開催。その名も「パルジミン宅で考える木造トラス構造」、前回と同様のレジュメを再度配布し、パルジミン宅のトラス構造の弱点をみんなで一緒に考える。どこを補強すべきか?等、ディスカッション形式で行う。考える事がとても大切。突然のワークショップ……それでも、みんな真剣に討論していた。とても良い雰囲気だ。

■訪問先:ワギノ(B)家(16:00-17:00)
■参加者:ワギノ・妻・娘(5才→来年スコラメ小学校一年生)計3名
■構 造:コンクリート+レンガ造平屋
■指摘事項:バットレス(控壁)の導入
      火打梁の導入
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

JavaRep_32_02.jpg
大工班は小学校裏サルジオノさん宅前庭で……


2006年10月4日(水) 工事44日目(7:00-16:00)
■工程:鉄筋コンクリート工事(梁型枠設置/コンクリート製造・打設・養生)・左官・木工事(トラス部加工)
■工数:37名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工8名 近隣住民17名)
■日報:大工班、石工班ともに順調に進捗。大工班は急ピッチでトラス部材を加工。

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継手・仕口は俺たちにまかせとけ!
(左:大工のディンブルさん 右:大工のサントさん)


2006年10月5日(木) 工事45日目(7:00-16:00)
■工程:鉄筋コンクリート工事(梁型枠設置/コンクリート製造・打設・養生)・左官・木工事(トラス部加工)
■工数:37名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工7名 近隣住民18名)
■日報:本日も大工班、石工班ともに順調。石工班も大工班に負けまいと、高いところでがんばっている。近隣住民のパイジャンさん宅を訪問。彼は石工職人として生計をたてるために日々、小学校再建を通して技術習得に一所懸命。しっかりと見守らねば…

■訪問先:パイジャン家(12:30-13:00)
■参加者:パイジャン・妻・娘(10)・娘(1)計4名
■構 造:コンクリート+レンガ造平屋
■指摘事項:バットレス(控壁)の導入
      トラス屋根(コンクリート+レンガ造トラス→木造トラス)

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あぶなそうな足場でひやひやします……


2006年10月6日(金) 工事46日目(7:00-16:00)
■工程:鉄筋コンクリート工事(梁型枠設置/コンクリート製造・打設・養生)・左官・木工事(トラス部加工)
■工数:38名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工7名 近隣住民19名)
■日報:この建設には、小学校に通うこどもたちのお父さんも、たくさん参加している。もちろん建設現場には小学校のこどもたちが学校帰りに毎日見学にやってくる。お父さんの仕事を毎日みている子どもたちの目が真剣。なかには手伝ったりする子もいて、建設現場は本当によい雰囲気だ。大工のトゥミンさん宅を訪問。今回の地震ではレンガ壁が半壊。現在改修中で、壁面全面をすべて木造にする予定。今後も改修を見守ろうと思う。

■訪問先:トゥミン家(12:30-13:00)
■参加者:トゥミン・妻・娘(24)・娘(11)・娘婿・孫(0) 計6名
■構 造:木造+レンガ造平屋
■指摘事項:火打梁・筋交いの導入
      トラス屋根(特に登梁・母屋)の強化

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いっしょに作業する石工のヤディテグさん親子


2006年10月7日(土) 工事47日目(7:00-16:00)
■工程:鉄筋コンクリート工事(梁型枠設置/コンクリート製造・打設・養生)・左官・木工事(トラス部加工)
■工数:37名(助監督1名 技術者1名 石工10名 大工7名 近隣住民18名)
■日報:現場は順調で、来週にはトラスの設置を行えるだろう。大工のンガディミンさん宅を訪問。徹底した木造、さすが大工だ。今回の地震では何の被害もなかったとのこと。

■訪問先:ンガディミン家(12:30-13:00)
■参加者:ンガディミン・娘(20)・娘(18)・娘(10)・母 計5名
■構 造:木造平屋
■指摘事項:基礎・土台の重要性

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最後の型枠工事も慎重に……


2006年10月8日(日)
■日報:日曜日のため現場は休み。
posted by 江崎貴洋 at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | International contribution by architecture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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